ブログ記事を書く上での著作権関係について

  • 投稿 : 2013-07-15
  • 更新 : 2014-06-28

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引用要件について

この法律の要件ですが
[1]引用する資料等は既に公表されているものであること、
[2]「公正な慣行」に合致すること、
[3]報道、批評、研究などのための「正当な範囲内」であること、
[4]引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること、
[5]カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること、
[6]引用を行う必然性があること、
[7]出所の明示が必要なこと(複製以外はその慣行があるとき)(第48条)の要件を満たすことが必要です(第32条第1項)。

[2]と[3]の要件については、判例で明確になっており、少なくとも自分の著作物と他人の著作物が明瞭に区分されていること(引用部分の明確化)、自分の著作物が主体であり、引用する他人の著作物は従たる存在であること(主従関係)、引用しなければいけない相当の理由があること(必然性)などが必要です
著作権なるほど質問箱

この条件を満たせば、引用といえるわけで、引用である限りは了解など必要なく行えると僕は理解しています。
ただ、現在のところ、親告罪なわけなので些細すぎる?ものはイイかな?と思いがちなんですが、個人的な感覚では、Googleさんのそれもアドセンスさんが意外と厳しかったりするんですな。

親告罪関係については、以下の資料がわかりよいと思いました。
文化審議会 著作権分科会 法制問題小委員会(第5回)議事録・配付資料-文部科学省」で配布されたと思われる「文化審議会 著作権分科会 法制問題小委員会(第5回)議事録・配付資料 [資料3]-文部科学省

なお、非親告罪となっているのは、死後の人格的利益の保護侵害(第120条)、技術的保護手段を回避する装置・プログラムの公衆譲渡等の罪(第120条の2第1号及び第2号)、出所明示の義務違反(第122条)、著作者名を偽る罪(第121条)である。
文化審議会 著作権分科会 法制問題小委員会(第5回)議事録・配付資料 [資料3]-文部科学省

現行でも非親告罪になっているものもあるんですね。

主従関係の関係について

引用する範囲がどの程度に抑えておくべきか?というのは意外と難しくて、Webなどの場合は、リンクさえ貼っていけば全文を読めるといえば読めるんですが、それだと、その記事がなくなると厳しいんですね。あと、リンクを踏まないでもある程度、文章として成立できないと、記事として成立しにくいこともあります。

この「主従関係」を根拠として「50%を超えるとNG」という表現をしてしまいましたが、実際には単純な分量(文字数?、バイト数?、誌面の面積?)で主従関係が決まるわけではなく、引用の正当性については、最終的には裁判所が判断するものであろうと考えます。
しかも、以下のように、主従関係は必須要件ではないとする判決もあります。

>ただし知財高裁平成22年10月13日(鑑定証書カラーコピー事件)判決においては主従関係は要件とされていない。
引用 - Wikipediaより引用

それでは、文化庁や朝日新聞(および多くの解説)では、なぜ、法や判例よりも厳しい引用の要件を要求しているのでしょうか。

朝日新聞の注意書きは自社の利益を守るためとも解釈できますが、それに加えて、著作権にまつわるトラブルを減らすために、法のギリギリのラインを示すのではなく、少し安全を見たラインを示しているのだと私は解釈しています。
徳丸浩の雑記帳: イケダハヤトさんの記事は適法な引用だと思う・・・今のところは

引用の範囲を抑えようと頑張る一方で、そうできない時の逃げ道?みたいなのはないか?と思っていたんですが・・・。上記の引用部分みたいなことがあるからと言っても、やはり引用よりも記事のほうが文章量が多くなるようにしたほうがよいとは個人的には思います。

あと、引用の範囲にこだわるのは、多くの人は引用先まで実際には読まないという傾向があるためです。変な切り方をすると、引用の文章が本来の意図とは違う解釈をされてしまうというのも、個人的にはよろしくないのでは?と思うんですね。

単に切り取っただけといっても、その切り取り方に編集?みたいな意図があるわけですから。

画像の引用について

どうしても画像引用する時は、私の場合、kwoutというサイトを使うようにしています。
kwoutの場合は、引用できる範囲(大きさ)とかには一応制限がかかっています。

それでも、微妙感がある時が多いですね。

サイトに使う画像について

…じつは、例外的に、「公開の場に、恒常的に置かれている美術の著作物は、かなり自由に利用してよい」ことになってるのね。

ま、モロに写っているものを使って商品化するとかはダメな場合もあるけど、今回みたいに端っこにちょっとはOKでしょ。
写真に写り込んだ彫刻は著作権侵害なの?/【漫画】僕と彼女と著作権・第1話 | Web担当者Forum

Webサイトの著作権は誰のもの?/【漫画】僕と彼女と著作権・第2話 | Web担当者Forum
サイト画面などの著作物を正しく引用する方法とは?/【漫画】僕と彼女と著作権・第3話 | Web担当者Forum
データやグラフは著作物なの?/【漫画】僕と彼女と著作権・第4話 | Web担当者Forum
写った人の承諾なく撮った写真は肖像権侵害になるの?/【漫画】僕と彼女と著作権・第5話 | Web担当者Forum
会社ブログの記事って、著作権者は会社なの? 個人なの?/【漫画】僕と彼女と著作権・第6話 | Web担当者Forum

このシリーズがいつまで何回まで続くのか不明ですが、僕のような素人がよんでもわかりよいです。

コミックの場合

「自分は『引用』の範囲内に収めたつもりだったが、これでも著作権的にアウトなのか!?」という戸惑いです。

この記事に限らず、自分がマンガの画像を使用する際は、恐らくほぼ全てを引用の範囲内に収めてきたつもりでしたので、赤松先生のツイートには少なからず戸惑いを感じてしまったのですな。

しかし幸いなことに、自分の判断を裏付けて戴くかのような発言がありました。
『戦争はいかに「マンガ」を変えるか』等の著作で知られる、ライターの小田切博さんです。
『ヒストリエ』記事の予想外の反響と、著作権・引用に関する話 - マンガLOG収蔵庫

詳細は、「『ヒストリエ』記事の予想外の反響と、著作権・引用に関する話 - マンガLOG収蔵庫」のほうをお読みください。

無茶しない限り大丈夫だなとその記事を読んだ当時は僕は受け取っていて、それ以降、気のせいか、コミックレビューブログ以外でもコマの引用を見かけるようになりました。

■ その他の参考になりそうなところ
著作権について|マンガの中の聴覚障害者
記事中のマンガ作品の画像引用について | マンガ食堂 - 漫画の料理、レシピを再現

TVのキャプチャ画像

昔から特にわたしに関してはテレビ局への通報はおそらく、数千回レベルされており、
今回、それが警告へ繋がったとも考えられますが、
テレビ局の対応が動画から静止画へも進んだと考えたほうが自然だと考えます


野放し状態にあったテレビの静止画キャプチャにつきましても、いつかそう遠くない未来に対策を講じるのではないかと思っていましたがついにきたようです。
キャプバカありやのうっちゃかちゃー 完全撤退 -2012年07月25日

■テレビ番組の画面をキャプチャーして利用してもいいですか?
テレビ番組については、番組の内容自体の著作権と放送局(放送事業者)の権利に注意する必要があります。 放送事業者は、その放送に関し、「放送に係る音又は映像」の録音、録画、複製権(これらは、放送事業者の創作の有無には全く関係のない権利であり、著作権と区別して、著作者隣接権と呼ばれています)を専有しています。 従って、著作権法で定める私的使用の範囲では問題ありませんが、キャプチャーした画面を著作権者及び放送局に無断でホームページに掲載することはできません。
[028446]ホームページでの著作物の利用について-http://support.justsystems.com/

なんか、著作者隣接権?とかでダメみたいな感じ・・・。

Amazon画像の著作権関係

Amazon アソシエイトに参加していたら、自由に使って問題ないか?っていうことなんですね。

アマゾン 画像 著作権 -http://sakuhindb.com/

上記記事を読む限りでは、無条件ではないが、大概の場合は大丈夫という感じみたい。

歌詞の引用について

●「無断で長めの歌詞などをつぶやくと侵害にあたる可能性がある」
福井弁護士によると、ツイッターで歌詞をつぶやいた場合、著作権に触れることになるかどうかは「場合による」。

「歌詞全体は基本的に著作物ですから、著作権が働きます。そして、ツイッターでつぶやく行為は複製権(著作権法21条)や公衆送信権(同法23条)にかかわりますから、無断で長めの歌詞などをつぶやくと侵害にあたる可能性がある、というわけです」
ツイッターで歌詞をつぶやいたら、著作権法に触れる?|弁護士ドットコムトピックス

弁護士ドットコムの記事って、僕はいつも今一つだなと思うけど、弁護士が回答してるので(^^;。

※歌詞の一部の引用(*)については、著作権者の許諾を得ることなく利用することができます
(*)参考サイト 著作物が自由に使える場合(文化庁 | 著作権 )
「これ知ってる?」 著作権にまつわるギモン:ブログ(JASRAC PARK)

情報源は以下の記事

前半の私的利用に関する見解は置いておくとして・・・
「引用」に関しては文化庁のサイトを参考に出して、日本の法律に準拠することが明記されました。
抗議一切受け付けません いつの間にかJASRACの「引用」の定義が変更されていた件について

ライブドアブログの人を見ると、歌詞を長めに引用している人をときどき見かけるのですが、以下の契約が存在するからのようです。
ブログサービス等の運営事業者に対し、個人ブログ等における歌詞掲載利用を許諾することについて

本日、「livedoor Blog」における、JASRAC管理楽曲の歌詞掲載に関する利用許諾契約を締結いたしましたので、ここにお知らせいたします。
JASRAC管理楽曲の歌詞掲載が可能になりました|livedoor Blog 開発日誌

ということで、歌詞については、結局どの程度までなら許されるというか、事実はどうであれ裁判にまで持ち込まれたりするのかが不明だなというのが個人的な感想。

曲の使用について

しかし、なにが「必要最低限」かは最終的には裁判所の判断になってしまう事項です。


YouTubeなどの動画共有サービスを利用することは可能であり、その場合には「引用」の条件も関係なく利用できる


今回は音楽を批評するために音楽を引用できるのか、音楽の利用が「引用」の条件に該当するのか、がポイントでした。「必要最低限の利用」にするなど何点か気をつけるところはありますが、そこさえクリアすれば問題なく引用として認められそうです。音楽のレビューをしているブログ、メディアのみなさんはぜひ参考にしてください!
第4回:音楽を批評するためにブログで音源を「引用」してもいいの? | 音楽著作権ベーシック講座 | RandoM

事実上、できなさそうな雰囲気。
Youtubeとかだと、自動検出?できる機能があるみたいで、権利者側?から削除を求められそうな気が・・・。

Youtubeで「第三者のコンテンツと一致しました」に対して、異議申し立てをしてみる | 某氏の猫空

この時に調べてみたけど、本来は使えるはずなのにとかいう事例が検索するとヒットしていたと思う。


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