お米が危険だという話について【無機ヒ素】

  • 投稿 : 2015-12-02

思うこと

日本人の無機ヒ素摂取量とその健康リスク」という論文によると、日本人の長期平均的な無機ヒ素摂取量は1日あたり19 µg/日(中央値)とある。この値を、先ほど示したスウェーデン人の平均的な摂取量と比べてみると、はるかに高いことが分かる。

では、日本人もコメを控えるべきなのか? 私自身はどう判断していいのかわからない。コメをはじめとする農産物・海産物を通じたヒ素の摂取によって、実際に健康被害が生じているのといった研究結果が日本であるのかどうか知らないし、スウェーデンの食品庁のリスク評価や許容水準の決定の仕方が妥当なのかどうかもよく分からない。(日本人の摂取量から考えると、スウェーデン食品庁はかなりconservativeな値を選んでいるようにも思える)
スウェーデンの食品庁が「コメの摂取制限」を勧告したことについて - スウェーデンの今

・無機ヒ素が危険という話は嘘ではない
・お米を食べることで、無機ヒ素を摂取することがなるのは事実
・日本のお米だけ無機ヒ素が少ないというわけでもない

個人的な見解では、たぶん危険だという認識で間違いないと思う。

ただ、僕はお米は食べ続けると思います。
・主食として食べていて他に変えるものが僕にはない
・1日1食は米を食べないと調子がわるい(海外旅行で何回も経験済み)
という風な個人的な理由ですけどね。麺とかパンとかではだめで、米でないとダメなんですな。

・スウェーデンがおかしなことを言ってるか?といえば、そうではない(と思う)
・日本人のほうがコメを多く食べて、無機ヒ素摂取量も多い

たぶん、現実を大きく変えないとダメな危険性の指摘というのは、受け入れるのが無理だって話だと思うんですね。
無理だという話と、危険でないとか安全だというのは違うとは思う。

農林水産省/食品に含まれるヒ素の実態調査

上記をみると、小麦とかは米にくらべると驚くほど少ないですな。

お米が危険だという話

無機ヒ素のリスクというのは、実は発がん性なんです。
無機ヒ素は発がん物質だというふうに考えられていますので、きっと、お米に発がん性物質と、驚かれる方が多いというふうに思いますけれども、今のところ日本人の食生活で、さっき出たように、がんが増えるというようなことが見られていないということ、それからEUの場合には、アジアの方、移民とかが増えてきていて、お米の摂取量が増える傾向にあると。
だから、警戒して早めに規制をしましょうと。
一方で日本人の場合には、お米(の摂取量)は減る傾向にありますので、恐らく、無機ヒ素のリスクというのは下がる方向にあるんですね。
本当にキケン?あふれる食品情報 - NHK クローズアップ現代

日本人もコメの消費量が減ってるので、危険度を統計とかから判断しにくい感じはする。

(1)コメに含まれる無機ヒ素は、玄米の外側についている糠(ぬか)の部分に多く含まれています。そのため、玄米を白米に加工したり、コメを研いだりすることでぬかを落とすと、コメに含まれる無機ヒ素の濃度が低くなることが分かっています。

(2)したがって、白米をよく研いで食べることで、コメを通じて摂取するヒ素の量を減らせる可能性があります。
農林水産省/食品中のヒ素に関するQ&A

玄米よりかは、白米の方が安全らしい。

火曜日、スウェーデンにおいて食品の安全性を監督する役割を担う食品庁は、一般市民に向けた食物摂取に関する勧告のうち、コメの摂取についての勧告を変更した。変更内容は

・6歳未満の子どもにはライスクッキーを食べさせないこと。
・6歳以上の子どもを含む全ての子どもは、コメやコメからできた食品(牛乳粥、ビーフン・春雨、朝食シリアルなど)を食べる回数を一週間にせいぜい4回までに留めること。
・大人でも、これらの食品を毎日食べている人は、摂取量を減らし、週にせいぜい6回までにするよう努めること。
・コメを食べる場合は、玄米ばかりを食べないようにすること。

というものである。これに加え、既に数年前には
・ライスドリンクは6歳未満の子どもに飲ませないようにすること。
という勧告も出されていた。

これらの勧告の理由は、コメには他の食品よりもはるかに高い濃度の無機ヒ素が含まれているからだという。
スウェーデンの食品庁が「コメの摂取制限」を勧告したことについて - スウェーデンの今


スポンサーリンク
タグ#健康