週刊新潮「使ってはいけない調味料」のソースに含まれる「たん白加水分解物」は危険なのか?!

  • 投稿 : 2018-07-16
僕は、安全に決まってるだろうと思ってたけど、検索で調べると、ちょっと安全じゃない面もあるかもと思いました。

週刊誌見てないのでどのように書かれてるか不明ですが、実際に「クロロプロパノール類(3-MCPDなど)」濃度(残留濃度)を計測して、その濃度を示せばはっきりすると思います。

それか「塩酸分解法」は使用してませんと明言できるのならよいと思うけど、たぶん「塩酸分解法」を使用してそうな気がします。

あと、日本には規制値がないのも、安全を担保できない気が・・。

醤油も同じとかいう話もありますが、実際に計測して安全性を評価しないと、同じであるとか日ごろ食べてるから、昔からあるからではあまり根拠にならないと思います。醤油に関しては農林水産省が計測してるようです。

タンパク加水分解物

タンパク加水分解物(タンパクかすいぶんかいぶつ)は、コクやうまみをもたらす目的で加工食品に使われているアミノ酸混合物。
製造方法にはつぎのようなものがある。

塩酸分解法 動物・植物由来のタンパク質[3]を塩酸を使って加水分解する。
酵素分解法 タンパク質をプロテアーゼなどの酵素で分解する。
熱水抽出法 タンパク質を熱水で煮る。
塩酸分解法を使った場合、現在発癌性物質と疑われているクロロプロパノール類(3-モノクロロプロパン-1,2-ジオール (3-MCPD)、1,3-ジクロロプロパノール (1,3-DCP) など)が少量生成する場合があることが知られている[4]。そのため、酵素分解法による製造法が徐々に増えているが、コスト等の理由により塩酸分解法がいまでも主流である。
タンパク加水分解物 - Wikipedia

問題がありそうなのは、塩酸分解法の場合。

 「たんぱく」を含んだ原料(肉や魚の加工で残った部分)や大豆たんぱく、小麦たんぱくなどを加水分解するとアミノ酸が得られます。この加水分解の方法としては、塩酸を用いる方法が一般的です。
 「塩酸」と聞くと心配になるかも知れませんが、胃液に含まれる塩酸で私たちが食べたたんぱく質が消化されるのと似た理屈です。分解が終わった後の塩酸はアルカリで中和し、食塩のかたちで除去します。
「たんぱく加水分解物」って何? Q&A

安全性にはあまり関係ないけど、<「たんぱく」を含んだ原料(肉や魚の加工で残った部分)>というのが、ちょっと想像したくないなぁと思わなくもなく。加水分解に、塩酸使いますっていうのも初めて知りました。なんか微妙。

安全性の確認ポイントは?!

Q3 安全性上のポイントはなんですか?
A3 製品に含まれる不純物の量です。

「塩酸を使うから安全ではないのでは?」という心配はありません。しかし、原料の脂肪に由来するグリセリンと塩酸によって、変異原性の恐れがあるといわれる「クロロプロパノール (略称3-MCPD等)」と呼ばれる不純物が、製造工程中に微量に生成されることがわかっています(酵素分解法では生成しません)。

 日本生協連では、この不純物の量について自主基準を設定し、これが十分クリアできていることを原料メーカーに確認しています。現行の自主基準は、たんぱく加水分解物中の3-MCPD残留値1ppm以下というものですが、コーデックス委員会や行政機関の動向を踏まえて、基準の見直しをすることも検討しています。
「たんぱく加水分解物」って何? Q&A

日本生協のページです。

・たんぱく加水分解物中の3-MCPD残留値1ppm以下という自主基準を設けてる
・基準を見直すことも考えている

この2点の表記を見る限りでは、過剰摂取すると危険なものなんじゃないの?と思うんですけどね。

生協のページはわかりやすいので、興味ある方は上記の引用先をみることをお勧めします。

農林水産省のページ

農林水産省のWebページにもそれらしい記述があるので、安全性(危険性)の何かがあると考えてよいと思います。「全く安全」とかいうことはないということを示していると思います。だって、安全なら調査しないし、海外での規制値が存在する理由を説明できません。

農林水産省は、平成16年度~平成18年度に食品中のクロロプロパノール類の含有実態調査を実施し、「アミノ酸液」と「混合醸造方式又は混合方式のしょうゆ」にクロロプロパノール類の一種である3-MCPDが高濃度に含まれる場合があること、一方で我が国のしょうゆ生産量の85%を占める「本醸造方式のしょうゆ」には3-MCPDが含まれないことを確認しました。

この調査の過程で、アミノ酸液に含まれる3-MCPD濃度がその製造方法によって著しく異なり、「アルカリ処理」と呼ばれるクロロプロパノール類の分解工程を経て調製されたアミノ酸液の3-MCPD濃度は十分に低いことを確認しました。このため、アルカリ処理が行われたアミノ酸液を用いて製造された混合醸造方式又は混合方式のしょうゆの場合は、3-MCPD濃度は十分に低く、消費者の健康リスクは無視できるほど小さいと判断しました。

一方で、平成16年度~18年度の調査ではしょうゆ事業者が自社調製したアミノ酸液には3-MCPD濃度が高いものが数点あり、そのようなアミノ酸液を使用したしょうゆを摂取した場合には、日本人の平均的なしょうゆ消費量でも、国際的な専門機関が設定した耐容一日摂取量を超える可能性があることもわかりました。
農林水産省/調味料中の3-MCPD含有実態調査の結果について


各国の最大基準値(3-MCPD):農林水産省

クロロプロパノール類とは、プロパノール(炭素を3つ持つ直鎖アルコール)に塩素が結合した化学物質の総称で、主として、たん白質を塩酸で加水分解した調味料を製造する際に、副産物として少量生成される。食品にもっとも多く含まれているものが3-クロロプロパン-1,2-ジオール(3-MCPD)である。

第57回及び第67回FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)によるリスク評価では、3-MCPDに遺伝毒性発がん性は認められないとされたが、動物試験では長期間にわたり大量に摂り続けた場合に腎臓に悪影響が生じるとされており、暫定最大耐容一日摂取量(PMTDI)として2 μg/kg体重/日が設定された。

コーデックス委員会は、2008年に、酸加水分解植物性たんぱく等に含まれる3-MCPDを低減するための実施規範を採択するとともに、酸加水分解植物性たんぱくを含む液体調味料中の3-MCPDの最大基準値として0.4 mg/kgを採択した。

なお、我が国では、食品に含まれるクロロプロパノールについて食品衛生法に基づく基準値は設定されていない。また、これまで食品に含まれる微量のクロロプロパノールが原因と考えられる人への健康影響が疫学的に確認された例はない。
農林水産省/調味料中の3-MCPD含有実態調査の結果について

「各国の最大基準値(3-MCPD)」とか、「暫定最大耐容一日摂取量(PMTDI)として2 μg/kg体重/日」とかあるので、それを基準に安全かどうかを検証することはできるけど、実際にどれだけ「クロロプロパノール類(3-MCPDなど)」が含まれているかがわからないとなんともなりませんが・・。

パッケージとか見てないけど、メーカーが安全をうたうのなら、その値を書くべきかと思うけどね。

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